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Linuxの利用のコーナへようこそ :
Applications of Linux:
最終更新日 2001.03.24
SCSIボードRatoc PCI32がLinuxで使用できるようになりました。用いたドライバはIntio9100uです。後日、詳細を報告します。
本の紹介: 理工系ユーザのためのLinux入門 1998年8月3版発行 Click here to join to Linux book
『理工系ユーザのためのLinux入門』 サポートコーナー
Slackware 3.5のインストールとXの設定(XFree86.3.3.2).(設定画面はXFree86.3.3.1を使用)
一口メモ:理工系のユーザが使うと便利なツールを紹介します.
キーワード
口上:
今話題のOS Linuxを導入された方.使い心地はいかがですか?
このコーナは理工系ユーザがLinuxを導入した直後の,「面白いOSだ」という「感じ方」から,何に使おうかと迷いはじめたころに有効になります.
また,ノート型パソコン(東芝Portege620)にLinuxをいれて軽快にUNIXを楽しんでいる経験談を載せて行くつもりです.
Linuxを理工系ユーザが使う
事例紹介
Try PC! (CQ出版)連載のテキスト
- インストールSlackware3.1(少し古くなりました)
Linux 1 Click here to join to Linux連載その1
- Xの導入XFree86.3.1(少し古くなりました)
Linux 2 Click here to join to Linux連載その2
- 日本語環境とGnuplot
Linux 3 Click here to join to Linux連載その3
- DOS領域のマウント,mtoolの使用とGnuplot
Linux 4 Click here to join to Linux連載その4
- Muleの設定とLaTeX
Linux 5 Click here to join to Linux連載その5
- Ghostscriptのメイクとxspread(表計算ソフト)
Linux 6 Click here to join to Linux連載その6
- DOS(Win95)領域にLinuxをインストールUMSDOS,数式処理ソフトの雄MathematicaをLinuxで,Pasal,Basic
Linux 7 Click here to join to Linux連載その7
- ケーブルで接続,Fortran77,CalcとSpice
Linux 8 Click here to join to Linux連載その8
- 画像を扱う xvとnetpbm,数式処理ソフトMuPAD,行列演算が得意なOctave
Linux 9 Click here to join to Linux連載その9
- データ解析ソフトFudgit,三次元プロットXplot,Windows3.1エミュレータWine,表計算ソフトWingzとGPIBの制御
Linux 10 Click here to join to Linux連載その10
キーワードへ
Calc 貧乏人のMathmatica
計算処理ソフト Calc
CalcはEmacs(Mule)上で作動する計算処理ソフトです.Mathematica程の能力はありませんが,使い込めばかなりの力を発揮できるでしょう.別名Poor man Mathematicaと呼ばれております.Emacs(Mule)なしでは動きません.2.02cのバージョンを用い,説明します.
*Calcのインストール
ファイルの入手先は「InformagicのLinux」の「 /gnu/calc-2.02c.tar.gz」からです.スーパユーザになって,ファイルを展開します.通常のコンパイルするファイルの展開場所ではなく,Muleが使うlispファイルを入れる場所にします.
# cd /usr/local/lib/mule/site-lisp
# tar zxvf calc-2.02c.tar.gz
# cd calc-2.02c
ここで,CalcのホームディレクトリにあるREADMEとINSTALLファイルを読んでおきましょう.その後,Makefileを必要に応じて修正します.筆者はMuleを使っていますので,「emacs」の代わりに「mule」を指定します.Makefileの31行目をリスト1の様に書き換えました.もちろん,EmacsやNemacsを使っておられる方は修正する必要はありません.また,Muleを使っていても,設定ファイルの名前は「.emacs」ですから,間違えないようにして下さい.
---------------------
リスト1 CalcのMakefile修正
Makefileの30行目から
# Programs.
EMACS = mule <-- emacsからmuleに書き換えた
TEX = tex
TEXINDEX = texindex
MAKEINFO = makeinfo
MAKE = make
ECHO = @echo
REMOVE = -rm -f
後略
-------------------------
あとは,
# make
として,しばらく待つだけです.画面は「Compiling calc-**.el」と言うメッセージを大量に出しながら elファイルをelcファイルにコンパイルしていきます.
*では使って見ましょう
起動は「M-x calc」です.ALTキーと「x」を同時に押すとmule(emacs)の左下のミニバッファ面に「M-x」と表示されます.または,「ESC」キーを押した後,「x」を押しても「M-x」と表示されます.そこで,「calc」と入れて,立ち上げます.または,「M-# c」(ShiftキーとALTキーと3(#)を同時に押してから,cを押す)でも起動できます.どの方法でも良いでしょう.起動するとmuleの画面下四分の一程度が「calc」の画面になります.終了は「x」を押すと,左下のミニバッファ面に「M-x calc-」と表示されますから,そこへ,「quit」と入れて[enter]を押して下さい.
簡単な計算をしましょう.左下のミニバッファ面から 3.14と 5と 5を入れます.そして,「*」を2回押すと,3.14*5*5が計算されます.
つぎに,数値ではなく,式を入れましょう.「'」を入れると,左下のミニバッファ面が「Algebraic:」と表示されます.Algebraicは「代数」と言う意味です.ここで「x^2+2*x-3」と入れます.操作法を手順1に示します.因数分解ができます.左と右の窓を見比べて下さい.
Calcで使える命令はcalc-factorのほかにたくさんあります.ミニバッファに「M-x calc-」が表示されている時にTabキーを押すと,メインバッファに表示されます.面白いのは「calc-mathematica-language」があることです.Mathematicaの入力方法と同じモードで入力ができます.当然,「sin(x)」は「Sin[x]」と入力します.元に戻すには「calc-normal-language」とします.三角関数を用いる場合,角度の単位としてラジアンか度を使うかで,同じ数値を入れても結果が違います.普通に立ち上げると度のモードになっております.ラジアンにするには「calc-radians-mode」,度にするには「calc-degrees-mode」とします.
「'」を押して,「Algebraic」モードで式の解を求めたり,微分積分を実行している様子を,操作を手順2に示します.
では,Calcの中から,グラフを描かせましょう.自動的に「GnuPlot」を使用します.操作を手順3に示します.
手順1 calcへの入力とミニバッファの表示
===============================
入力 ミニバッファの表示
===============================
' Algebraic:
x^2+2*x-3 Algebraic: x^2+2*x-3
x M-x calc-
factor M-x calc-factor
================================
手順2 Algebaicモードでの入力
================================
' solve(x^3-1, x) 解
' deriv((x - 1) / (x^3 + 2 * x + 1), x) 微分
' integ(x + 3 * x, x) 積分
' expand( (x-1)*(x+5) ) 展開
' factor( x^2+3*x+2 ) 因数分解
' [1,2]*[3,4] 行列演算 ベクトルの内積
' [[1],[2]]*[3,4] 行列演算
' [[1,2,3],[4,5,6],[7,8,9]]*[[1,1,1],[2,3,4],[3, 4, 5]] 行列かけ算
' [[1, 2, 3], [2, 2, 3], [4, 2, 5]]^-1 逆行列
================================
手順3 Calcよりグラフを描く
===============================
' [00..360], sin(x) 式の入力
calc-graph-fast (または g f) 2次元グラフの出力
calc-graph-clear (または g c) グラフの消去
' [-5..5],[-5..5],cos((x^2 + y^2) / 4) / (3 + x^2 + y^2) 式の入力
calc-graph-fast-3d 3次元グラフの出力
calc-graph-clear (または g c) グラフの消去
その他にx,yのプロット範囲指定は
calc-graph-range-x (または g r)
calc-graph-range-y (または g R)
===============================
詳しくは,『理工系ユーザのためのLinux入門』(CQ出版社)のp127からを参照して下さい.
Fudgit
Fudgitはデータを解析しグラフ化するソフトです.倍精度でフィッティングをしてくれます.実験をする人にとっては大変重宝なソフトでしょう.
ではKtermから
% fudgit
と入力をしてみて下さい.
>fudgit
とプロンプトが出ます.実行例を見てみましょう.黒字が入力する文字です.
read visco.dat X[34.0:34.4] Y[0.018:*] <-- データファイル visco.dat の1列目の値から34.0から34.4の間の値をベクトルXに,2列目の値が0.018以上の値をベクトルYに読み込む
plot X Y <-- ベクトルX,Yをプロットする
set function straight <-- 直線近似で
set method ls_reg <-- 最小自乗法により
set parameters K 2 <-- パラメータを2つに
let X=1/(273.15+X) <-- Xの値を絶対温度に変換して逆数をとる
let Y=ln(Y) <-- Yの値の自然対数をとる
fit X Y <-- カーブフィッティングする
show parameters <-- フィッティングの結果を表示
fplot X Y YFIT <-- 変換操作後の元のデータとフィッティングの結果をグラフ化する
わかりますか?% fudgit と入力しても,commnand not found と出てしまった場合には,Fudgitがインストールされておりません.
Fudgitのインストール
ファイルの入手先はCD-ROMの「InformagicのLinux」や 「sunsite.unc.eduのミラーftpサイト」の「apps/math/fudgit_2.41.tar.gz」からです.スーパユーザになって,ファイルを展開します.
# tar zxvf fudgit_2.41.tar.gz
# cd Fudgit_2.41
# make linux
# make install
90ページ近くのマニュアルが用意されております.dviファイルにしましょう.docsディレクトリにあります.
通常のユーザに戻って,環境設定用のファイル docs/fudgitrc を自分のホームディレクトリの「.fudgitrc」としてコピーします.
% cp docs/fudgitrc ~/.fudgitrc
詳しくは,『理工系ユーザのためのLinux入門』(CQ出版社)のp126からを参照して下さい.
Xpaintはつぎの本を参照して下さい.
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Last Update 2001.03.24