Linux その3 伊藤敏 * 先月号でとにかくXを立ち上げました.これで,後は日本語環境を入れればとにかく,「高級文房具」としてLinuxが使えることになります.日本語環境はJEと呼ばれていますが,バージョンが0.95から0.96に上がり,大幅にインストーラのメニュー等が変わり,より簡単化されております.ここでは0.95での方法を紹介します. 日本語関係のインストール 日本語のインストールは,必要とするソフトが関連づけてインストールできるように作られた「ezinst」というインストーラがあります.始めにそれをインストールします. JEの入ったCR-ROMをCD-ROMドライバに入れてマウントします.別のCD-ROMがマウントされている場合はアンマウントをします. # umount /cdrom そして,改めてJEの入ったCD-ROMを入れてマウントします. # mount -rt iso9660 /dev/cdrom /cdrom ezinstはJEディレクトリのJE1の下にあります(0.96では install).同じディレクトリにkonbin,konfont,libc,libxがあります.konはコンソール上で日本語が表示できるパッケージです.X Windowを主体で用いる場合はそれほど使いませんが,Xが入れれない環境などで日本語を扱うには欠かせないソフトです.libc,libxはインストールしてあるバージョンより新しければインストールしてください.JE1ディレクトリに移って,pkgtoolを使いインストールしましょう.InforMagic Linuxの場合 # cd /cdrom/distributions/JE/JE1 # pkgtool あとは,先月にfaqを入れた時と同じ様にメニュに従ってインストールします. つぎに日本語を入れるシステムとしてどれを選ぶか決めなければなりません.DOSでいえばフロントエンドプロセッサの様なものです.主なものはWnn,Cannaがあります.どれが良いかはまさに各人の好みにより異なります.筆者はLinuxを始めたころに目に付いた参考書がWnnの設定に付いて書いてあったことからWnnを選びました.しかし,現在はCannaを使用しております.Cannaの方がメモリー使用量が少なく,動きが軽いからです.どれか一つを入れればよいです.日本語環境の基本設定はWnnとCannaの両方に付いて述べます. エディタとしては日本語emacsと多国語対応muleがあります.とりあえず筆者はmuleを入れました. では,ezinstから日本語環境を入れます.ezinstの操作の基本は希望する機能の所に上向き,下向きの矢印やCtrl+p,Ctrl+nでカーソルを移動させ,スペースキーを押すことで選択します. konを立ち上げてezinstを上げると日本語表示でインストールが可能です. # kon # ezinst ここではそのままezinstを立ち上げました. これで,つぎのような画面がでます. --------------------------------------------------- EZ install select [ ] Select which packages to install <- インストールするソフトの選択 [ ] Load package list [ ] Select source media Installation menu [ ] Delete installed package Reset [ ] Load config file [ ] Save config file --------------------------------------- Package selection menu select [ ] Rule <- これを選びましょう [ ] Manual ---------------------------------------- Rule ここでソフトを選びます select [ ] NEM :Japanese Emacs [ ] MULE :Multilingual Enhancement of GNU Emacs TEMACS :pre-dump Emacs [ ] JX11 :Japanese localized X clients [ ] JXSI :Xsi version of internationalized X TCLTK :Japanese Tcl/Tk [ ] CANNA :Japanese input system Canna <-日本語入力用に [ ] WNN :Japanese input system Wnn <-以下の3つの中で [ ] SJ3 :Japanese input system sj3 <-どれか1つを選択 [ ] GS :ghostscript [ ] MAIL :mail system [ ] TEX :Japanese TeX SKK :NEmacs/Mule Japanese input system SKK [ ] NET :network environment MH :Message Handling system MH 6.8.1jp2c [ ] JIV :Japanese InterViews [ ] je ( 10):JE menu [ ] jfaq ( 540):FAQ/HOWTO in Japanese faqbro ( 60):SGML style FAQ browser [ ] zsh ( 450):zsh [ ] bash ( 290):bash [ ] prutil ( 140):Text printing utils and kanji code converter [ ] dic ( 80):CD-ROM dictionary look up uty 以下省略 選択が終ったら ESCキーで一つ前のメニューに戻る -------------------------------- Select source media Directory: /cdrom/distributions/JE [ ] Floppy disks [O] Pre-mounted directory [ ] Via NFS [ ] Mount device (CD-ROM) Directory: /cdrom/distributions/JE <- 自分の環境に合わせて入力 ---------------------------------- EZ install select [O] Select which packages to install [ ] Load package list [O] Select source media [ ] Installation menu <- ここを選ぶ [ ] Delete installed package [ ] Reset [ ] Load config file [ ] Save config file ------------------------------- Installation menu select [ ] Check disk sets [ ] Check packages to install [ ] Check source directory [ ] Start install <- カーソルをここへ動かしてスペースキーでインストール開始 終了したらESCキーを押してインストールを終了させます.その前に,インストールしたパッケージをセーブするかどうか聞いて来ます.セーブをしておきましょう. 筆者の入れたソフトのリストを表1に示します.表1ではcannaが入っておりますが,wnnを入れられた方はwnnになるはずです. 表1 インストールされた日本語関係ソフト 4up bptexbin bptexfmt canbin candic canman canprog cansup cjvim cmf180 dic doc dvi2tty dvidoc dviprt fntuty gview idraw jbase jbibtex jdvi2kps je jelvis jfaq jgsfnt1 jgsfnt2 jgslib jgsuty jgsx11 jless jman jperlbin jperllib jperlman k14 ki2can kterm oneko pl2bin prutil ptexlib pxvt recjis tgif vasiya1 vasiya2 vfcap vflib vmincho1 vmincho2 xdvi xfnt16 xfnt26 xfntali xklock xldimg **************** 0.96ではこれらのメニューがもう少し簡略化され,ソフトの選択のところで各ソフトの詳しい説明が表示されます.しかし,基本は同じです. さて,これで日本語関係も含めてインストールは終りました.後は,必要に応じて追加インストールがあるかも知れませんが,それはその時々にお話をすることにします. *環境設定 これから,環境を設定して日本語を含めLinux上で快適に仕事ができるようにしましょう.大変遅くなりましたが,ここでユーザの登録をしておきます. ユーザ名としてitou,自分の作ったファイル等をおくホームディレクトリを/home/itouにします. # useradd -g users -d /home/itou itou ユーザとしてitouを登録します。 # cd /home /homeにitouというディレクトリをつくる # mkdir itou # chown itou.users itou ディレクトリitouの使用権設定 # passwd itou パスワードの登録 ... New Password: パスワードの入力 Re-enter new password: 再度パスワードの入力 これらの操作を自動化したコマンドがあります。 # adduser とするとユーザ名やその他を聞いて来ます。質問に答えておれば全て登録できます。しかし、間抜けなことにパスワードの登録のところでパスワードが画面に表示されてしまいます.とにかく,これでユーザ名でLinuxにloginできるようになりました. 日本語の環境設定をしましょう.前述のように日本語入力環境としてWnnとCannaのそれぞれの場合を紹介します. 日本語は常に使う可能性があります.Linuxがたち上がった時からすぐに使えるように,日本語入力システムのサーバを立ち上げ時から起動しておきます.Wnnの場合から述べましょう.そのためにはLinuxが立ち上がる時に実行されるファイル /etc/rc.d/rc.local の中にWnnの日本語入力システムのサーバである jserverを起動する記述を加えておきます(0.96からはインストーラが自動的にセットをします).もうemacsまたはmuleが使えますから # mule /etc/rc.d/rc.local とmuleを立ち上げ,つぎの行を加えます. if [ -x /usr/local/bin/Wnn4/jserver ];then /usr/local/bin/Wnn4/jserver fi 後は ctrl+s(ファイルのセーブ),ctrl+c(muleの終了)とします。mule(emacs)の使い方は多くの参考書が出ておりますが、ここでは基本操作だけを表2にしておきます.ここで /etc/rc/d/rc.local はDOSで言えばAUTOEXEC.BATみたいなファイルです. 表2 mule(emacs)の基本操作 起動方法 mule(emacs) filename (例えば /etc/rc.d/rc.local) カーソル移動 上:ctrl+p;下:ctrl+n;左:ctrl+b;右:ctrl+f 入力開始 そのままカーソル位置に入力 カーソルの位置の ctrl+d 一文字削除 ファイル保存 ctrl+s ファイル名を ctrl+w otherfilename(ファイル名) 指定して保存 終了 ctrl+c Linuxを再起動をすれば,jserverが立ち上がります.しかし,今は作業中ですから再起動をせずに手で起動をしましょう.その時には # /usr/local/bin/Wnn4/jserver としてください.つぎのようなメッセージが表示しながらjserverが起動します. Nihongo Multi Client Server (4.10) Reading /usr/local/lib/wnn/ja_JP/dic/pubdic/kihon.dic Fid = 1 Reading /usr/local/lib/wnn/ja_JP/dic/pubdic/setsuji.dic Fid = 2 Reading /usr/local/lib/wnn/ja_JP/dic/pubdic/koyuu.dic Fid = 3 Reading /usr/local/lib/wnn/ja_JP/dic/pubdic/chimei.dic Fid = 4 Reading /usr/local/lib/wnn/ja_JP/dic/pubdic/jinmei.dic Fid = 5 Reading /usr/local/lib/wnn/ja_JP/dic/pubdic/special.dic Fid = 6 Reading /usr/local/lib/wnn/ja_JP/dic/pubdic/computer.dic Fid = 7 Reading /usr/local/lib/wnn/ja_JP/dic/pubdic/symbol.dic Fid = 8 Reading /usr/local/lib/wnn/ja_JP/dic/pubdic/tankan.dic Fid = 9 Reading /usr/local/lib/wnn/ja_JP/dic/pubdic/bio.dic Fid = 10 Reading /usr/local/lib/wnn/ja_JP/dic/pubdic/full.fzk Fid = 11 Finished Reading Files jserverを起動する前と起動後のメモリの使用量を freeコマンドで調べました. jserver起動前 total used free shared buffers Mem: 15200 4384 10816 2020 1836 -/+ buffers: 2548 12652 Swap: 60296 0 60296 jserver起動後 total used free shared buffers Mem: 15200 8444 6756 2216 3584 -/+ buffers: 4860 10340 Swap: 60296 0 60296 つぎに,Cannaの場合の設定を述べます.コンピュータを起動した時からCannaのサーバ cannasereverが動くように /etc/rc.d/rc.local の中に if [ -x /usr/local/canna/bin/cannaserver ]; then rm -f /var/lock/canna/.CANNALOCK /usr/local/canna/bin/cannaserver fi と書きます(Wnnと同様0.96からはインストーラが自動的にセットします).Wnnの場合より1行多いです.Cannaサーバが複数起動しない様にするロックファイル'.CANNALOCK'を消してから起動します.通常は'.CANNALOCK'は終了とともに消されますが何かの異常終了で残る場合があります.その場合の措置です.手動で起動する場合は # /usr/local/canna/bin/cannaserver とします.先程のjserver起動と同様に使用メモリを調べました. cannaserver起動前 total used free shared buffers Mem: 14848 3864 10984 2052 1460 -/+ buffers: 2404 12444 Swap: 33260 0 33260 cannaserver起動後 total used free shared buffers Mem: 14848 4372 10476 2240 1568 -/+ buffers: 2804 12044 Swap: 33260 0 33260 この場合はcannaserverの方が消費メモリが少ないことが分かります. ここで,一度先程登録したユーザ名でloginしましょう.現在,Linuxが立ち上がってそのままrootでloginしているはずです.rootをlogoutしないで仮想コンソールを使ってloginしましょう.ALTキーを押しながらF2を押すと新しいコンソールが面画がでます. Sato login: と表示されてますから,ユーザ名とパスワードを入力します.無事にloginできましたか?元のrootでloginしている画面に戻るにはALT+F1を押します.この機能を使うとX Window環境が無くても複数の仕事をALT+[ファンクションキー]で画面を切替えて実行できます.通常にインストールすると仮想画面はALT+F1からALT+F6まで使えるようになっております. これまで,コマンドの入力を示すのに「#」を用いましたが,これはroot(スーパユーザ)でloginした場合の表示を表すものとします.新しく登録したユーザ名でloginした場合には「$」または「%」を用います.そして,インストール関係以外の通常の作業は,このユーザの権限で行います.パーソナルコンピュータにインストールされる自分一人しか使わないシステムでも,きちんと区別して使いましょう. では,自分が使用しているシェルを調べましょう.シェルとはunixのコマンドを解釈して実行するプログラムです.BシェルとCシェルが知られております.通常にLinuxをインストールした場合Bシェルのbashが利用できます.インストールではCシェルのtcshも入れました.さらに,最近はBシェル系のzshも人気があるようです.bashとtcshそして,zshがあることを確かめましょう. $ which bash tcsh zsh /bin/bash /bin/tcsh /bin/zsh と表示されればインストールされてます.さらに使用可能な状態に登録されているかどうかを確かめます. $ less /etc/shells /bin/sh /bin/bash /bin/tcsh /bin/zsh /bin/csh 使用可能なシェルが/etc/shellsに登録されております.これでOKです.どのシェルを使うかは各自の好みです.出版されている本にはCシェルであるtcshを中心にした解説が多い様です.現在のシェルを確かめるには, $ printenv SHELL /bin/bash としてください.現在使用中のシェルが/bin/bashであることが表示されました.'SHELL'は大文字であることに注意してください. シェルを変更するにはchshを用います. $ chsh Enter password: <- パスワードを入力する The current shell is: /bin/bash You can choose one of the following: 1: /bin/sh 2: /bin/bash 3: /bin/tcsh 4: /bin/zsh 5: /bin/csh Enter a number between 1 and 5: この場合はtcshに変更するには3をzshには4を入れます.これでもう一度loginしなおせば新しいシェルの下でunixが実行されます.もし,この方法でシェルが変更できない場合は,rootになって /etc/passwd ファイルを見ます.先頭にitou(先程登録をした名前)と表示された行があります.コロン(:)で区切られ,ユーザID,パスワードの暗号,その他が記述されてます.最後がログインシェルです.ディフォルトでは /bin/bash となっているでしょう.ここをエディタで自分の使いたいシェルに変更します. 日本語がきちんと入力ができるように環境の設定をしておきます。ここでは最低限必要なことだけを書いておきます。後はunixの環境設定の本を参考にして下さい. 環境の設定には,始めに'.'が付くドットファイルを用います.lsコマンドに-aオプションを付けてls -aとしてファイルのリストを見ると存在が分かります.用いる日本語入力システムとシェルごとに必要な設定を見て行きましょう. *** Wnnの場合 用いるシェルがCシェルの場合 .loginに setenv JSERVER localhost setenv LANG ja_JP.ujis 用いるシェルがBシェルのbashの場合 .profileに 用いるシェルがBシェルのzshの場合 .zloginに export JSERVER=localhost export LANG=ja_JP.ujis と設定しておきましょう. Cannaの場合 用いるシェルがCシェルの場合 .loginに setenv CANNAHOST localhost setenv LANG ja_JP.ujis 用いるシェルがBシェルのbashの場合 .profileに 用いるシェルがBシェルのzshの場合 .zloginに export CANNAHOS=localhost export LANG=ja_JP.ujis 実際の日本語入力はX上で行われると思われます.そこで,X Window対応のMuleを使う場合のフォントの設定をします.'.Xdefaults'ファイルに *FontSize: 16 <- 16ドットフォントを用いる場合 *FontJP: -*-fixed-medium-r-*--14-*-jisx0208.1983-* <- 14ドットフォント *FontSize: 14 <- を用いる場合 この,*FontJP: で指定している長い名前は /usr/X11R6/lib/X11/fonts/miscディレクトリにあるフォントの名前で,同じディレクトリにあるfonts.dirに書いてあります. これで,Wnnの場合jserverが立ち上がっておれば、mule(emacs)のなかで ctrl+\ によりローマ字入力により日本語が入力できます.はじめて日本語を入れる時には「辞書が無いよ.作る?」と聞いて来ます.すべてyes(yではなくyes)と入れます.ローマ字で入力したらスペースキーで変換します.日本語環境-英語環境の切替えは ctrl+\ で行います. Cannaの場合はmule(emacs)が立ち上がったらALT+x(またはESCを押してからxを押す)としてから下の窓にcannaと入力します.窓に 『かんな』を初期化しています....done と表示されたら,cannaが使えます.日本語環境-英語環境の切替えは ctrl+o で行います.後はWnnと同様にスペースキーで変換できます. では現在筆者が用いている環境設定ファイルの中身を各シェルごとに見て行きましょう.始めはこの環境を真似して,しばらくして少しLinuxが分かって来たら各自の好みに応じて変更しましょう.ファイルの行の先頭にある'#'はその行がコメント行であることを表しています. * tcshの場合 リスト1,リスト2 **リスト1 .login umask 022 ファイルのパーミッション設定 自分が作成するファイルはグループ・他人 が書き換えできない. #setenv JSERVER localhost 日本語関係設定 setenv CANNAHOST localhost setenv LANG ja_JP.ujis setenv PAGER less ページャとしてlessを設定 setenv EDITOR mule lessの中から立ち上げるエディタとしてMuleを設定 setenv TERM vt100 limit core 0 コアファイルの大きさをゼロに ** リスト2 .cshrc set path=($path /etc) パスの設定 set path=(~/bin $path) set prompt="%m:%~% " プロンプトの設定 #set noclobber リダイレクションで書き出すファイルを新しいファイルに限定 set savehist=50 コマンド履歴保存数 stty -ixon ソフトウェアフロー制御無効(ctrl+sを検索に使用) alias rm "rm -i" エイリアス rm と入力すると rm -i と 入れたのと等しくなり,消去前に確認をする alias ls "ls -F" ディレクトリに bin/ のように / を付ける alias c "clear" alias x "startx" 'x'でX Windowを起動する alias dic "dic -d /dev/sr0" alias jdraw "/usr/InterViews/bin/idraw" alias jdvi2kps "jdvi2kps -d 180" alias ghostview "ghostview -bg LemonChiffon" alias xdvi "xdvi -bg PeachPuff" * zshの場合 リスト3,4 ** リスト3 .zlogin HISTFILE="${HOME}/.zhistory" コマンド履歴保存ファイル SAVEHIST=50 コマンド履歴の大きさ PATH="/home/itou/bin:$PATH" パスの設定 export EDITOR=mule export PAGER=less export TERM=vt100 export LANG=ja_JP.ujis #export noclobber #export cdpath=(~/Tex) umask 022 limit core 0 ** リスト4 .zshrc stty -ixon export prompt="%m:%~% " alias rm='rm -i' alias ls='ls -F' alias x='startx' 8bitカラーでXを立ち上げる alias x16='startx -- -bpp 16' 16bitカラーでXを立ち上げる alias jdraw ="/usr/InterViews/bin/idraw" alias jdvi2kps='jdvi2kps -d 180' alias ghostview='ghostview -bg LemonChiffon' alias xdvi='xdvi -bg PeachPuff' .zloginが読み込まれる前に /etc/zprofile があらかじめ読まれています.このzprofileは/etc/profileにシンボリックリンクされています. * bashの場合 .profileに .zloginと.zshrcを合わせたものにコマンド保存ファイルを HISTFILE="${HOME}/.bash_history コマンド履歴の大きさを HISTFILESIZE=50 に変更します. .profileが読み込まれる前に /etc/profile があらかじめ読まれています.ここで,必要なパスなどが設定されています. さあ,これで,日本語も入力ができるようになりました.長いインストールの話は一応終りです.新しいソフトを入れる時やシステムを入れ換える時,ハードディスクの増設などの時などには,また必要に応じてインストールの話をします.より快適に使うためには,環境設定をして行かなければなりません.そして,この環境設定が凝ればいくらでも凝ることが出来ます.しかし,環境設定の話をはじめると表題にある「理工系で」使う話になかなか入れません.そこで,これから道具として使うツールの紹介と,環境設定やインストールにかかわる話を半々で紹介して行くことにします. そのような訳で,今月はほんの少しだけ,グラフ作成ソフトの'gnuplot'を紹介しましょう.Xを立ち上げましょう. % startx 画面1のようなXの画面が表示されているはずです.この画面をより使いやすくする話は来月に回して,マウスの第一ボタンを押して,メニューからxtermかまたはrxvtを起動します.xtermのなかから,gnuplotを起動します. % gnuplot として下さい. *** 図2 gnuplotの起動画面 G N U P L O T Linux version 3.5 patchlevel 3.50.1.17, 27 Aug 93 last modified Fri Aug 27 05:21:33 GMT 1993 Copyright(C) 1986 - 1993 Colin Kelley, Thomas Williams Send comments and requests for help to info-gnuplot@dartmouth.edu Send bugs, suggestions and mods to bug-gnuplot@dartmouth.edu Terminal type set to 'x11' gnuplot> *** 図2 おわり ここで gnuplot> plot sin(x) と打ち込んで下さい.別の窓が開いて,sin(x)のグラフが描かれます(図3).なお, gnuplot> はgnuplotが出すプロンプトで,打ち込んだものではありません. *** 図3 gnuplotによるsin(x) (sinx1.ps) いかがでしたか.まさに,触りだけです申し訳ありません.詳しくはまた来月に. コラム 今後紹介する予定のソフト・ツール 文章を書き印刷するためのソフト Mule : 高性能エディタ jlatex : TeX.印刷処理プログラム gs : ghostscript.ポストスクリプトファイルの表示印刷変換プログラム. グラフ・数値・画像処理のためのソフト gnuplot : 関数やデータをグラフ表示する.2次元だけでなく3次元グラフも表示可能. f2c : fortranのソースからCのソースコードを生成しする.数値計算関係で豊富なライブラリが利用可能. xv : いろいろな画像の表示加工 pbmplus : 画像変換加工プログラム群 calc : Emacs(Mule)上で利用可能な数式処理ソフト. (p2c : PascalのソースからCのソースコードを生成する.)